GA4（Google アナリティクス 4）に移行してから、「UAと同じコンバージョン数にならない」「GA4では数が多くなっている」と感じた方は多いのではないでしょうか？
その原因は、カウント方法の違い（セッションベース vs イベントベース）にあります。
この記事では、
- UAとのカウント方法の違い
- GA4をUAと同じ「セッションベース」で計測する設定手順
をわかりやすく解説します。
UAとGA4のコンバージョン（キーイベント）カウントの違い
まず、UA（ユニバーサルアナリティクス）とGA4では、コンバージョンを数える仕組みが根本的に異なります。
| 項目 | UA | GA4 |
|---|---|---|
| カウント方式 | セッションベース | イベントベース |
| 同一セッション内で複数回発生した場合 | 1回として計上 | 発生回数分すべて計上 |
| 計測の単位 | 「セッション」 | 「イベント」 |
例えば、ユーザーAが次の行動をしたとします。
- A → Bページ → お問い合わせフォーム送信（サンクスページ表示）
- A → Bページ → 再びフォーム送信（サンクスページ表示）
この場合：
- UAでは「1回」（1セッション内に複数回あっても1回）
- GA4では「2回」（イベントが2回発生したため）
としてカウントされます。
そのため、GA4ではコンバージョン数がUAよりも多く表示されるケースが多いのです。
上記はUAの例で1セッションで２回サンクスページが表示されてもコンバージョンは１回となる。
GA4でUAと同じ「セッションベース」でコンバージョンをカウントする方法
Googleもこの違いを認識しており、GA4でもUAに近い「セッションベース」で計測する方法が用意されています。設定はとても簡単です。
GA4管理（左下歯車アイコン）から、プロパティ、コンバージョン。各コンバージョンが設定された項目の右側に点が三つ縦に並んだ箇所があります。そのエリアをクリック。
カウント方法を変更をクリック。
セッションごとに1回を選択。保存で完了です。
どの設定が最適？（イベントベースとセッションベースの使い分け）
| シナリオ | 推奨カウント方式 |
|---|---|
| フォーム送信・購入など「成果」が重複してはいけない指標 | セッションごとに1回（UA同様） |
| ボタンクリックやスクロールなど、行動の発生頻度を分析したい場合 | イベントごとにカウント |
つまり、KPIが「成果」か「行動」かで使い分けるのがポイントです。
まとめ：UAの整合性を保つなら「セッションごとに1回」
GA4ではコンバージョンがイベントベースに変わったことで、従来のUAと数値がズレることがあります。
もし過去データやレポート比較を行う場合は、「セッションごとに1回」設定を使うことで、UA時代と近い数値を再現できます。
GA4のデータ設計は柔軟ですが、設定次第で結果が大きく変わるため、目的に応じてカウント方法を正しく選びましょう。
