GA4(Googleアナリティクス4)でコンバージョン経路を分析する際に欠かせないのが、アトリビューション(Attribution)タッチポイント(Touchpoint)の概念です。
両者を正しく理解しておくことで、どのチャネルや接点が実際に成果(コンバージョン)に貢献しているのかを明確に把握できます。

アトリビューションとは?

アトリビューションとは、ユーザーがコンバージョン(=目標の達成)に至るまでの経路の中で、どのチャネルや接点がどの程度貢献したかを評価する分析手法です。

GA4では以下のようなアトリビューションモデルが用意されています。

  • データドリブンアトリビューション(Data-Driven)
     機械学習によって実際のデータを基に貢献度を自動算出。最も推奨されるモデルです。
  • ラストクリック(Last Click)モデル
     コンバージョン直前の経路(最後のクリック)に全ての貢献度を与える単純なモデル。

このように、アトリビューションは「どの接点が成果に最も影響したのか」を判断するための指標です。

タッチポイントとは?

一方、タッチポイントとは、ユーザーがコンバージョンに至るまでに接触したすべての経路を指します。
例えば、1人のユーザーが「検索広告 → SNS → 直接訪問」という3経路でサイトにアクセスした場合、
タッチポイント数は3となります。注意すべきは内容にある 「%」 です。これは位置情報(経路上の相対的な位置[割合])を示しているにすぎない点。

GA4ではタッチポイントを次の3つに分類して可視化できます。

区分内容(位置情報)説明
早期タッチポイント経路の最初の25%最初にユーザーが接触したチャネル。
経路が1つのみの場合、このセグメントは空になります。
中間タッチポイント経路の中間50%複数のチャネルを経由した際の中間接点。
経路が3つ未満の場合、このセグメントは空になります。
後期タッチポイント経路の最後の25%コンバージョン直前のチャネル。
経路が1つしかない場合、それが後期タッチポイントに含まれます。

これらの3分類を理解することで、ユーザー行動を「最初の認知」→「比較・検討」→「最終意思決定」の流れとして把握できるケースもあります。
下図はデータドリブンで表示。ここでは例として経路3として「早期タッチポイント」(第一経路)「中間タッチポイント」 (第二経路) 「後期タッチポイント」 (第三経路)を示す。

GA4の 「早期タッチポイント」、「中間タッチポイント」 、 「後期タッチポイント」 のそれぞれのリンク箇所をクリックした際の説明も追加する。

経路における最初の 25% のタッチポイントです。最も近い整数になるよう四捨五入されます。経路のタッチポイントが 1 つしかない場合、このセグメントは空になります。

経路における中間の 50% のタッチポイントです。経路のタッチポイントが 3 つ未満の場合、このセグメントは空になります。

経路における最後の 25% のタッチポイントです。最も近い整数になるよう四捨五入されます。経路を構成するタッチポイントが 1 つのみの場合、それがこのセグメントのタッチポイントになります。

3経路の場合、経路の割合としては25% 50% 25% となる。
コンバージョン貢献度としては、データドリブンだとそれぞれの経路に均等に与えられている(33.33%)場合もあるし、そうでない場合もある。
※データドリブンは自動的にそれぞれの経路のコンバージョン貢献度が計算されるため。

指標意味数値の目的相互関係
25%-50%-25%経路の位置(早期・中間・後期)行動パターンの分類経路の構造的な位置を示す
33.33%ずつ(または40/35/25など)データドリブンで算出された貢献度各接点の影響度を数値化結果的に早期・中間・後期のどこが貢献したかを後から評価できる

Google公式ヘルプ(英語版「GA4 Attribution: touchpoint positions」など)によると、
GA4の**「早期タッチポイント」「中間タッチポイント」「後期タッチポイント」は、
経路全体に対して25%・50%・25%の割合で分割される
。つまり、経路が3つでも5つでも、GA4は内部的に位置を算出して“最初の25%に近いもの” “中間50%に近いもの” “最後の25%に近いもの” を経路の順番を決定するために自動分類します。